「ブータンの料理」:世界一幸せな国の世界一辛い料理

ブータン料理

ブータン料理の概要

国王夫妻が来日したことにより「世界一幸せな国」として注目されることになったブータン。

ブータン料理は「世界一辛い料理」?

「世界一幸せな国」というくらいですから、何となく優しい味付けの素朴な料理を食べているイメージを持ってしまいますが、実はブータン料理は「世界一辛い料理」として有名です。

何故なら、どの料理にも唐辛子を活用しているからです。

ブータンの主食はお米

また、ブータンは日本と同じくお米を主食にしています。

ただし、日本などのように炊飯器でお米を炊くのではなく、「湯取り式」と呼ばれるお鍋でお米を茹でる方法でお米を食べています。

鍋でお米を茹でる「湯取り式」

「湯取り式」に馴染みがない人が多い日本では「そんな方法でご飯が食べられるの?」と疑問に思う人もいるかと思いますが、ブータンのお米は日本のジャポニカ米より粘りが少ない「赤米」という品種なので、湯取り式の方が美味しくお米を炊くことが出来るのです。

チベット仏教では特に禁忌としている食材はない

イスラム教やヒンドゥー教は宗教上の理由からそれぞれ食べてはいけない食材が決まっていますが、ブータンの国民が信仰しているチベット仏教では特に禁忌としている食材はありません。

そのため、豚肉、牛肉、鶏肉、ヤク肉など、肉が食卓に上がる機会は多いです。

反面、海に面していないからか、魚料理はあまり馴染みがないようです。

よく使われる食材

唐辛子

ブータン料理でよく使われる食材は、前述した通り「唐辛子」です。

韓国のキムチやインドのカレーなどのように香辛料として唐辛子を使うのではなく、唐辛子を「野菜」として使用しているところに特徴があります。

そのままの唐辛子の姿が見えなくても粉末にした唐辛子も使われているため、ブータン料理はとても辛いです。

花山椒

唐辛子の他、「花山椒」もトッピングとしてよく食べられていますが、これも辛いです。

花山椒はトッピングの他、少し毒性があるきのこを食べるときに解毒のために使われることもあるらしいです。

そのため、ブータン料理は初めて食べる外国人は、あまりの辛さに呆然としてしまうこともあるようですが、最近では外国人向けに辛さをマイルドにした料理を提供する店舗やホテルもちらほら現れているそうです。

生の唐辛子

唐辛子は炒めて食べる以外に、おやつとして生のままボリボリかじって食べることがあるようです。

初夏になると初物の唐辛子が出回るようになりますが、初物の唐辛子は特にありがたがられ、生のまま塩を付けて食べることも!

日本ではなかなかお目にかかれそうにない光景ですが、その影響か、ブータンでは小学校に行くか行かないかくらいの子どもたちも美味しそうに唐辛子を嗜んでいるとか…。

乳製品

唐辛子の他には「乳製品」もよく使われており、バターやチーズはブータン料理に欠かせません。

これはブータンの国民の多数が酪農に関わりがあり乳牛やヤクといった乳を出してくれる動物が身近にいるためだと思われます。

代表的なブータン料理で詳しく説明しますが、食材をチーズで煮込んで食べることも多いですし、軽食としてお茶にバターと塩が入った「バター茶」を嗜むこみます。

バター茶は、おもてなしとしてお客様に出されることもあります。

ブータン料理の基本

ブータン料理の基本は「唐辛子」と「乳製品」、そして主食の「赤米」と覚えておけば、ブータンを訪れる際に食事で戸惑わなくて良いと思います。

代表的なブータン料理

エマダツィ

「エマ」は唐辛子、「ダツィ」は「チーズ煮込み」のことです。

つまり、エマダツィは「唐辛子のチーズ煮込み」です。

赤や緑の色とりどりの唐辛子をチーズで煮込んでいます。

ブータンを代表する家庭料理で、食卓に上がる頻度がとても高いです。

チーズのおかげで唐辛子を難なく食べられそうな気がしますが、やはりチーズと時間差で唐辛子の辛みが現れるので、唐辛子をそのまま食べることがない日本人にはちょっとハードルが高いように感じる人もいるようです。

ケワダツィ

「ケワ」はじゃがいものことで、ケワダツィは「じゃがいもと唐辛子のチーズ煮込み」です。

じゃがいもはブータンのような高地でも育ちやすいため、じゃがいもを育てている農家さんも結構いるようです。

もちろん、ケワダツィにも唐辛子が入っていますが、チーズとじゃがいもの相性が抜群なので、案外普通に食べられる人も多いそうですよ。

シャモダツィ

「シャモ」と聞いたら日本人は「軍鶏」を連想してしまいがちですが、「シャモ」はブータン語で「きのこ」のことです。

つまり、シャモダツィは「きのこと唐辛子のチーズ煮込み」のことです。

余談ですが、ブータンでは松茸もよく収穫されています。

ただし、香りは国産のものの方が強いようですが…。

でも、松茸がよく収穫出来るのはうらやましいですね!

パクシャ・パー

「パクシャ」は「豚肉」、「パー」は「汁の少ない煮物」という意味があり、「豚肉の炒め煮」です。

豚肉の他、大根や青菜が入ります。

日本の煮物に近い感じがするため、日本人は好きな人が多いのではないかと思います。

モモ

餃子のような肉まんのような、薄く伸ばした小麦粉の皮に肉を包んだ料理です。

ブータンの固有料理ではなく、隣国であるネパールでも食べられており、中国から伝わったと思われます。

「モモ」という名前から、日本人は親しみを感じる人もいるようです。

イズィ

「唐辛子とチーズを合えたサラダ」のことです。

エマダツィと材料が似ていますが、加熱されていないため辛さがダイレクトに舌に伝わります。

ブータン料理の基本は、やはり「唐辛子」

ブータン料理は唐辛子を多用するため、最初はビックリすることがあるかも知れないですが、人間というのは不思議なもので、食べているうちに辛さになれてくるようです。

ブータンでは、何と生後半年頃から野菜スープに唐辛子の粉末を少しずつ混ぜ始め、幼稚園になる頃にはケワダツィを食べ始めるとか!

幼稚園くらいの小さな子が食べているなら、何となく食べられそうな気もしますね。

日本にもブータン料理を提供するお店がいくつかありますので、ブータン料理を食べる機会があれば是非試してみて下さいね!

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