「イラクの料理」歴史は1万年前まで遡れる

イラク料理

イラク料理の概要

イラク料理は、シュメール人、アッカド人、バビロニア人、アッシリア人、古代ペルシャ人などによって編み出されその歴史は1万年前にさかのぼることができます。

世界で最初の料理本

そして、イラク料理の古さを物語るものとして、イラクの古代遺跡で見つかった書板は、宗教祭の期間中に寺院で作成されたレシピを示しているものが発見されました。

これは世界で最初の料理本として知られるようになったものでもあります。

このように古い歴史を持つイラクの料理は、この豊かな遺産と、近隣のトルコ、イラン、シリア地域の料理の伝統からの強い影響を反映しているのです。

食事のスタイル「メゼ」

食事のスタイルとしては正式なものとして、メゼと呼ばれる前菜とサラダから始まるもので、そこから肉料理、スープなどが供されていくというものとなっています。

これはトルコや他の中東の影響を色濃く持っているものであり、イラク料理もその影響を強く受けているのです。

そのため、トルコ料理で見られるケバブなども肉料理の一つとして出されるということは珍しくありません。

また、ナツメヤシも料理に利用されることが多くその生産量は世界一と言われています。

よく使われる食材

よく使われるものとして、野菜、穀物、豆、果物、チーズやスパイスが主なもので、イスラム教国ではありますが、豚肉なども食べられています。

夏野菜

野菜はナス、トマト、カブ、エシャロット、オクラ、タマネギ、レンズ豆、クレソン、ジャガイモ、キャベツ、ズッキーニ、ほうれん草、レタス、ニラ、アーティチョーク、ニンニク、唐辛子と言った日本で言う所の夏野菜をベースに栽培され、料理に用いられています。

穀物

穀物は米(インディカ種)や大麦がメインとなっており、中東エリアでよく食べられているブルグル (ブルガー)と呼ばれる麦をつぶした加工し、ナッツのような風味を持つ麦の加工品も盛んに料理の中へ利用します。

これはサラダに直接入れたり、水に浸して水分を含ませておかゆのようにしたり、プリンの材料にしたりすることで食されています。

豆類もよく用いられており、レンズ豆、ヒヨコ豆、インゲン、グリーングラム(もやしの材料となる緑豆と呼ばれるもの)などが重要な食材として料理ごとにしっかり利用されています。

果物

果物も多く使われます。

世界最大の生産量を誇るナツメヤシを始め、レーズン、アプリコット、プラム、イチジク、ブドウ、メロン、ザクロ、リンゴ、サクランボ、カリン、および柑橘類としてオレンジ、レモン、ライムなども栽培され、料理に使われます。

オリーブ

また、オリーブオイルも多く用いられることからオリーブもよく使われる食材に挙げられます。

チーズ

チーズは柔らかい白いチーズでマイルドな風味を持つ豆腐のような雰囲気のバラディチーズ、塩水で処理しやや硬さを持ったサンドイッチやサラダにカットして利用されるフェタチーズ、半硬質で熟成し塩水で処理されたフェタよりも水分の少ないハルーミがあります。

スパイスやハーブ

スパイスやハーブは多彩でシナモン、シナモンカッシア、カルダモン、コリアンダー、フェヌグリーク、クミン、オレガノ、ミント、タラゴン、タイム、サフラン、カッシア、ディル、ターメリック、乾燥石灰を調理に利用することもあります。

これらをミックスしたミックススパイスはバハラ、アドヴィー、ザアタールと呼ばれます。
また、ユニークなのはウルシ(漆)の実を利用することもあります。

以上の他にもナッツ、ゴマ、ピスタチオ、クルミ、松の実、ローズウォーター、ヨーグルト、はちみつ、タヒニと呼ばれるゴマ調味料も食材で利用されます。

代表的なイラク料理

メゼ

メゼはアラク、ウーゾ、ラキなどのアニス風味のリキュール等ともに供される前菜のようなもので、スペインのタパスやフィンガーフードに似たさまざまな料理を指します。

いくつか例を挙げていくと、揚げナスにタヒニをかけたり、パセリやトマト、ウルシを添えとピタパンや食パン、トーストなどと食べるもの、ファトッシュと呼ばれる野菜とトーストまたは揚げたピタパンで作られたサラダ、タブーリと呼ばれるパセリサラダ(細かく刻んだパセリにブルガー、ミント、トマト、ネギ、およびレモンジュース、オリーブオイルをかけて混ぜたもの)、トルシと言うイラク風のピクルスなどがあります。

ディップ

様々な料理に用いるディップも有名です。

ババガヌーシュ(焼きナスをマッシュして調味料と混ぜたもの)、マッシュポテトヒヨコマメから作られたディップ、唐辛子ディップのムハンマラ、ヨーグルトソースのようなもので、ヨーグルトにキュウリ、ニンニク、塩、オリーブオイル、場合によっては酢またはレモンジュース、ディル、ミント、パセリ、タイムなどのハーブを混ぜたザジキなどが知られています。

シチュー

シチューは米の上にかけて食べるもので、イラク料理のメインです。

いくつか例を挙げていくとファソリア(乾燥白豆、オリーブオイル、野菜のスープ)、ハリッサ(煮込んで骨を切った鶏肉と、粗く挽いた小麦で作ったシチュー)、レンズ豆のスープ、マーガットバーミア(オクラとラムまたはビーフキューブでトマトソースで作ったシチュー)、フェセンジャン(ザクロシロップと挽いたクルミから作られた太いタルトシチュー)、ショルバラムマン(ザクロジュースと種子、黄色の分割エンドウ豆、牛ひき肉、ミントの葉、スパイスから作られる)があります。

この他肉料理や魚料理として串焼きの肉であるケバブ、マスグーフ(オリーブオイル、塩、クルクマ、タマリンドでマリネした後、皮膚をつけたまま数時間ローストしたチグリス産の淡水魚のグリル)、パストゥルマ(風乾された熟成牛肉)、スジューク(辛いソーセージ)があります。

団子状にして揚げたスタイルの料理

イラク料理は団子状にして揚げたスタイルの料理も多いです。

ファラフェル(ひよこ豆またはソラマメのスパイスで作った揚げ団子)、クッバ(スパイスたっぷりの揚げ肉団子)、サモサ(スパイス、ジャガイモ、タマネギ、エンドウ豆、肉、またはレンズ豆を皮で包んで揚げたもの)があります。

これ以外にもピタというパンで包んだサンドイッチ、牛肉と米の混ぜご飯のドルマ、インドのビリヤニもイラクで食べられています。

デザート

最後にデザートを紹介すると、バクラヴァ(刻んだナッツを詰め、シロップまたは蜂蜜で甘くしたもの)、カナフェ(小麦粉やチーズにローズウォータ―を混ぜて調理したお菓子)、イラククッキー(クライチャ、ナツメヤシをクッキーに詰めて焼いたもの)などがあります。

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