コートジボワール料理の概要
コートジボワールという言葉は、フランス語で「象牙の海岸」という意味を持つことをみなさんは知っていますか?
アフリカ西部に属し数十部族が住む多民族国家のコートジボワールは、北部はイスラム教と南部はキリスト教のふたつにわかれ内紛などが続いていた時代の苦難などがありましたが、近年ではそれを乗り越え、サッカーなどを通して国民の心が一つとなるなど
国の情勢そのものに明るい兆しが見え始めてきています。私たちのなかにも「名前は聞いたことがあるけれどどんな文化や歴史があるのかわからない」「こんど旅行でコートジボワールにいってみることになった!」なんて人は大勢いることだと思います!
今回はそんなコートジボワールの素敵な食文化についてみなさんに紹介したいと思います。
コートジボワールの食文化
熱帯雨林気候に属し首都がラグーンに面した大都会ということもあり西アフリカの熱帯地域特有の魚やイモ類などを使用した料理が多いことが特徴です。
食文化という面から見てもコートジボワールはフランスの植民地だったこともあり食はフランス料理の影響を強く受けています。そのため豆を煮込んでいたり、スープ系だったりとどこかフランス料理を思わせるメニューが食事の中に出てくることも多いです。
毎日天然で新鮮な物を食べているといわれ、コートジボワール出身の人々はサッカーのFWディディエ・ドログバ代表選手などのように頑丈で屈強な体をしている強豪選手を多く輩出していることからも非常に栄養価の高い豊かな食に溢れている地であることが伺えます。
意外にも日本と同じ?と思えてしまう、親近感に感じてしまうようなポイントも多いのでぜひともその点においても紹介してゆくことができればと思います。
よく使われる食材
キャッサバ芋
コートジボワールではこのキャッサバ芋などを臼で潰してやわらかなモチ状にして食べる方法が一般的です。
ヤムイモ、バナナ
キャッサバ芋のほかにもヤムイモやバナナなどをつかうこともありソス(煮込み)につけて食べることもあります。
ピーナッツ・ピーナッツオイル
ピーナッツなどを煮込んだ煮込み料理などを作る際に用いられます。
ほかにも魚を使った料理やシチュー系、ブイヤベース風のスープ料理など多分にフランスの影響を受けた食事が盛んなのも特徴です。
代表的な料理
アチェケ
コートジボワール東南部民族のなかでつくられた比較的新しい歴史の料理で庶民に普及している伝統的な代表料理です。コートジボワール南部のププル・ラグネールの名物料理でもあり、女性たちが集まって協働してアチェケをつくるのが昔ながらの製法です。
アチェケはキャッサバから作られ、すりつぶしたキャッサバ芋を発酵させ作ります。またそのほかにも、乾燥させたアチェケも存在します。
アチェケは傷みやすくつくってから24時間以内に食さなければいけません。そのため村から都市に持ち運ぶときなどには若干の問題が生じてしまうこともあると言います。
1979年、ソシエテ・イヴォワリエンヌ・ド・テクノロジ・トロピカル(イヴォワール女性熱帯技術協会)が創設され、アチェケはコートジボワール内でもヒット商品となりました。
フトゥ
ヤムイモやバナナをつぶしてお餅のようにしてできあがるフトゥはコートジボワールの食べ物の中でも非常に一般的なものの一つです。ヤムイモでつくるときはフトゥヤムといわれ、バナナを混ぜたものはフトゥバナニとよばれています。そのほかにもトウモロコシを焼きトウモロコシにして食べるなど、それらもこの土地独自の風味とおいしさとなって現地の人々に愛されています。
ご飯(お米)
世界では米が主食であることはとても珍しいことですが、日本と同じようにコートジボワールではお米も主食の一つとして食べられています。
米そのものは国産米ももちろんありますが、不足の分はアメリカやタイのお米を使うことが多いです。最近になってお米を中心とした食事が増えてきているようで、仕事先の食堂などでも米料理が献立として食べられるというケースが増えてきているといいます。
日本人ならコートジボワールに旅行に行ったときなど同じように米を食べているのを見て親近感や安心感を抱いてしまう人などいるかもしれません。
最後に
さて、ここまでコートジボワールの料理についてお話してきました。フランスの植民地時代だった背景などから食文化にも色濃くヨーロッパ系料理の影響を受け、なおかつ古くから地域の人々によって受け継がれ、息づいてきた独自の製法で伝統を育んできたコートジボワールの食の世界はとっても奥が深く、他の国とはまた一味違う魅力にあふれています。
食文化においてはその他にも、ココアなどもとても有名でおとづれた際にはその味を味わってみることもおすすめです。
そんなコートジボワールにおいてもお米を主食の一つとするなど日本人のライフスタイルにどこかでつながる近しい魅力にあふれている場所であることも旅行や仕事などの際には必ず触れてみたい一面です。
ぜひともコートジボワールにおとづれた際には独自に進化したその土地特有の風味を堪能して土地に流れる歴史と人々の熱い想いが根付いた伝統そのものに触れてみてはいかがでしょう。
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