リベリア料理の概要
西アフリカにある「リベリア共和国」。1800年代にアメリカから解放された黒人たちが創った国です。リベリアには、クペレ族,バサ族,グレボ族などを中心にさまざまな民族が生活しています。
リベリアに住んでいる人の約85%がキリスト教信者ですが、およそ12%はイスラム教徒、残りの3%は他の宗教を信仰しています。
そんなリベリアでは、一体どのような料理が食べられているのでしょうか?今回はリベリアの料理についてご紹介します。
リベリアの主食
リベリア人が主食にしているのは、キャッサバイモや米などです。
キャッサバイモや米は茹でたり炊いたりした上で、加工して食べるのが一般的です。
肉類はチキンや魚のほか、ヤギの肉なども食べられています。リベリアは国の南側が大西洋に面しているということもあって、西アフリカの国の中でも特に魚介類を多く食べる国となっています。
また、土壌の関係上、アブラヤシが生育しやすいということもあり、アブラヤシからとれるパームオイルが料理に頻繁に使われています。
食事はシンプルなものが多く、基本的に米やキャッサバイモで作った主食にスープ系の副菜をかけて食べるような料理が多くなっています。
よく使われる食材
キャッサバイモ
リベリアでは、古くからキャッサバイモを主食にしてきました。キャッサバイモは、蒸したり焼いたりして食べるのが一般的です。
米
以前はあまり食べられていなかった米ですが、最近ではキャッサバイモと並んで頻繁に食べられるようになっています。基本的に炊いたり、炒めたりしていただきます。
パームオイル
キャッサバイモと同様に、古くからリベリア料理によく使われていたのがパームオイルです。リベリアでオイルを使う場合は、大抵このパームオイルを利用します。
トマト
副菜に良く使われるのが、トマトです。特に煮込み料理には頻繁に使われています。
モロヘイヤ
モロヘイヤも、リベリアではよく使われています。副菜のほか、米と混ぜてフライドライスを作ることもあります。
オクラ
オクラもモロヘイヤと同様に、リベリアでは頻繁に使われています。
魚介類
大西洋に面しているリベリアでは、魚介類が頻繁に使われています。
代表的なリベリアの料理
ジービー
リベリアでもっとも有名だと言っても過言ではないのが、この「ジービー」です。
ジービーとは、茹でたキャッサバイモをつき、餅のようにまるめた料理です。リベリアでは、このジービーを主食として頻繁に食べています。
ちなみにジービーの正式な食べ方は、「飲み込む」というものです。リベリアの人々は、このジービーをほとんど噛まずにスープと一緒に流しながら飲み込んで食べます。
チェックライス
炊いた米とモロヘイヤ、コンソメをあわせた、混ぜご飯のような料理です。細かく刻んだモロヘイヤを白い米に混ぜ込んでいるため、見た目は鮮やかなグリーンとなっています。
フライにしたプランテーンバナナやグレービーソースなどと一緒にいただくのが一般的です。モロヘイヤの代わりに、オクラの葉を使う場合もあります。
プランティ
甘くない調理用バナナ(プランテーンバナナ)をフライにした料理です。リベリアでは、チェックライスなどの付け合わせとしてよく登場します。おやつ感覚でそのまま食べることもよくあります。
ジョロフライス
西アフリカ各国でよく食べられているのが、この「ジョロフライス」です。
チキンやヤギ肉などを使ってしっかりと出汁をとったスープに、トマトピューレやスパイスを入れトマトベースのスープを作ります。そのスープを米と合わせ、炊き上げた料理です。
魚介類ではなく、肉とトマトを使ったパエリアのようなイメージです。
ドライライス
コンソメベースのフライドライスの上に、魚のフライをのせ、その上からオクラで作ったソースをかけた料理です。
フライドオニオンやプランティを添えて食べることもあります。
パンプキンスープ
日本でもよく見られる、カボチャを使ったポタージュスープです。ナツメグパウダーなどのスパイスを加えるのが、リベリア流です。
カントリーチョップ
パームオイルで肉や魚、野菜類などを煮込んだ料理です。
ゴートスープ
ヤギ肉で作ったスープ料理です。ジービーなどと一緒にいただきます。
フライドオクラソース
オクラをパームオイルでフライにし、肉や魚などを加えたソースです。チェックライスにかけたり、ドライライスにかけたりしていただくこともあります。
グレイビーソース
リベリアで頻繁に見かけるのが、この「グレイビーソース」です。
グレイビーソースとは、一般的には肉をロースト・ソテーなどしてから出る肉汁を使って作るソースのことを指します。しかし、リベリアでよく見かけるグレイビーソースには、トマトが使われていることが多いようです。
チキンや魚などを加えることもあります。キャッサバイモで作った主食や、チェックライスなどの上からたっぷりかけていただくのが一般的です。
ポテトグリーン
キャッサバイモの葉をパームオイルでクタクタになるまで煮込んだ料理です。
スパイシーな味わいです。
魚介類やチキン、ヤギ肉などを加えることもあります。基本的にチェックライスなどの米料理や、ジービーなどのキャッサバ料理にかけていただきます。
スウェー
炊いた米に、パームオイルと魚や豆類、オクラなどで作ったサラリとしたスープをかけていただく料理です。チェックライスやジョロフライスなどと比較すると、あっさりとした味わいです。
トボルジー
トボルジーと呼ばれる豆をパームオイルで煮込んだ料理です。
チキンやヤギ肉、モロヘイヤやオクラなどを加えることもあります。
チェックライスやジョロフライスなどにかけていただきます。
主に、リベリアの北部で食べられている伝統料理のひとつです。
ケーンジュース(シュガーケーン)
サトウキビで作られた甘みのあるジュースです。「シュガーケーン」と呼ばれることもあります。リベリアでは、道端の屋台などでよく見かけるドリンクです。子どもたけでなく、大人にも人気です。
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