「マルタの料理」地中海の中央に位置して様々な国の食文化から影響を受けている。

マルタ料理

マルタ料理の概要

マルタはイタリア・シチリア島の南にある国です。領土こそ小さいものの、地域によって様々な食文化があり、季節もはっきりしているため食文化も豊か。さらに地中海の中央にあるため、イタリア、中東、アラブ、アフリカなど、様々な国の食文化から影響を受けています。

マルタ料理の特徴

マルタは周囲を海に囲まれているため、食材の中心となるのはシーフード。さらにイタリアにも近いため、トマトやチーズ、オリーブオイルといったイタリアの食文化からも影響を受けています。交易の重要な場所に位置していたため、アラブからはスパイス、ヨーロッパからは調味料といったように、様々な食材を使用することも特徴です。

マルタ料理の主食

マルタ料理の主食となるのがパンです。パンはマルタ語で「ホブズ」と呼ばれています。マルタのホブズは山形のものが多く、外側がぱりぱりとして中がふっくらしているのが特徴

マルタでは早朝からパンを焼き、トラックで住宅街を販売するのが一般的。家庭によっては一日に何度もパンを買い求めることもあります。

パンは主菜と食べる以外にも、塩とオリーブオイルなどをつけたり、オリーブオイルを塗ったパンにトマトやチーズ、オリーブなどを挟んだサンドイッチも人気です。

マルタ料理の食材

マルタ料理では、シーフードやチーズがよく用いられます。また、肉類では牛や豚だけでなく、ウサギも一般的な食材です。

シーフード

マルタは周囲を海に囲まれている日本と同じような島国。そのため、非常に多くの種類のシーフードが食べられています。

シイラやメカジキ、イカといった他の国々でも食べられることがある食材だけでなく、タコやウニなどもポピュラー。また、養殖が行われているマグロも人気です。

チーズ

マルタの食材として有名なのがチーズです。特にリコッタチーズを使った料理は多く、パンのように甘くないチーズケーキやパイ包みなどが楽しまれています。

さらにマルタのチーズで知られているのが「ゴゾチーズ」。ゴゾチーズはゴゾ島特産のチーズで、ヤギの乳を使って作られています。ゴゾチーズはややクセがありますが、独特のコクと深みがあります。

ゴゾチーズはそのまま食べられるほか、サンドイッチやラビオリの具材としても使用されます。

肉類

マルタはシーフードが有名ですが、肉類も食べられています。特に人気が高いのが豚肉とウサギ肉。

マルタの豚肉はグリルやソーセージの他、スープなどの具にも用いられます。

一方、ウサギはマルタの国民食とも呼ばれている伝統的な料理。ウサギはフランスからもたらされたもので、家畜化されて価格が安くなったため、庶民にも広がるようになりました。

ウサギは鶏肉に似た味わいですが、脂身が少なくヘルシー。マルタでは煮込みやパスタのソースとして調理されることが一般的です。

代表的なマルタ料理

シーフードだけでなく様々な食材が豊富なマルタ。そんなマルタの代表的な料理を紹介します。

アリオッタ

「アリオッタ」はマルタの名物料理と言われている一皿です。アリオッタは魚介類を使ったスープで、エビや白身魚、タコ、貝類などをニンニクとトマト、タマネギなどと煮込みます。

そのまま食べることもありますが、酸味としてレモンを加えるのが一般的な食べ方。シンプルな味わいで日本人にも人気があります。

パスティッツィ

「パスティッツィ」はちょっと小腹が空いたときにつまめる軽食として人気の食べ物。

パスティッツィはパイ生地でリコッタチーズや「マッシーピー」とよばれるえんどう豆のペーストを包んだもので、軽い口当たりが魅力。生地にラードを練りこんでいるため、食べ応えも満点です。パスティッツィはマルタ発祥といわれ、朝食やおやつなどに食べられています。

ガレッティ

「ガレッティ」はマルタで古くから楽しまれているクラッカー。

食事としてはオリーブオイルやニンニク、ハーブなどを加えて煮込んだソラマメのペースト「ビギーラ」をつけたり、先ほど紹介したマルタの名物「ゴゾチーズ」と合わせてワインのおつまみにしたり、そのままで食べたりと、様々な方法で楽しまれています。

ストゥファットタルフェネック

「ストゥファットタルフェネック」はウサギを使った煮込み料理です。

ウサギ肉をトマトを使ったソースで煮込んだもので、「アリオッタ」と並んでマルタ名物と言われています。ソースや煮込み具合、具材、スパイスなど、レストランや家庭によって様々なレシピがあります。

ラビュール

「ラビュール」はイタリアでは「ラビオリ」と呼ばれる料理で、パスタ生地で具材を包んだものです。

マルタでは具材としてリコッタチーズやトマト、ほうれん草、ウサギ、牛肉などが用いられます。ラビュールはレストランで食べるだけでなく、ランチとして軽く食べたい場合や、家庭でも楽しまれています。

ランプーキパイ

「ランプーキパイ」はシイラなどの白身魚とタマネギ、スパイスなどをパイ生地に包んで焼き上げたもの。

「パスティッツィ」のように軽食やスナックというよりは、レストランや特別な日のメニューとして楽しまれています。パイ生地の風味と、しっかり詰まった魚の旨みを楽しめるため、マルタ料理の中でももっとも愛されている料理のひとつです。

プリックリーペア

「プリックリーペア」は「ウチワサボテン」の実です。

ウチワサボテンはマルタでも一般的な植物ですが、その実であるプリックリーペアも親しみのある食べ物です。表面にはトゲがあり、手袋をして皮をむいてからそのまま食べることもあれば、旬の時期に収穫、ジャムなどに加工されることもあります。

味はほんのりとした甘さが特徴で、ジャムなどに加工すると保存ができるため、お土産などとしても人気があります。

イムアレット

「イムアレット」はナツメヤシの実であるデーツを砂糖とともにペーストにしてパイ生地で包んで揚げた料理です。

イムアレットはアラブから伝わったものだと言われていますが、デザートやおやつとしても楽しまれている料理で、マルタでは専門店もあるほど人気のお菓子です。

イムアレットとは、マルタ語で「ダイヤモンド型の」という意味で、ひし形の形も特徴のひとつです。

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