「モロッコの料理」アラブ世界の影響を強く受けスパイスを多く使う。

モロッコ料理

モロッコ料理の概要

アフリカ北部のモロッコは北は地中海、西は大西洋に面しています。周辺にはアラブやペルシャ、トルコなど美食の国々が多く、様々な個性的な料理で知られています。

モロッコ料理の特徴は、スパイスが多く用いられていること。食文化はアラブ世界の影響を強く受けていて、クミンやサフラン、パプリカ、ターメリック、シナモンなどをブレンドしたスパイシーな味わいが楽しめます。

唐辛子はあまり使用しないのが特徴です。同じようにスパイスを多用するインド料理や近くのチュニジア料理に比べると同じように赤くても辛さは控え目なので、日本人でも食べやすいのが特徴。

モロッコ料理の食材

モロッコ料理では、干しブドウやアーモンド、デーツ(ナツメヤシ)、オリーブなどが用いられます。ハーブではコリアンダー(パクチー)、イタリアンパセリなどがふんだんに使われていて、スパイスと共に使われることで独特の香りが生み出されます。

さらにモロッコ料理に欠かせないのが肉です。イスラム教の影響から牛肉と羊肉が多く使われ、様々な調理法が用いられます。

羊肉というと匂いを気にするという人も少なくありませんが、モロッコの羊は匂いが強い脂肪が尻尾の近くに蓄えられるため、肉自体にはそれほど強い匂いは生まれません。

牛肉と羊肉以外には鶏肉なども食べられますが、地方によってはラクダの肉を食用に用いることもあります。

アラブ料理ではヨーグルトが多く使われますが、モロッコ料理ではヨーグルトはあまり使われることはありまえせん。

モロッコの主食

モロッコでは米よりも小麦が主食として食べられています。小麦も種類によって様々な料理として提供されます。

・クスクス

モロッコ料理の中でも一番有名で主食として食べられることが多い料理が「クスクス」です。クスクスは「世界最小のパスタ」と呼ばれることもある料理です。

パスタの材料となるディラム小麦に水を加えて粒にしてから、ふるいにかけて大きさを整えて作られます。

スープを作るときに生まれる蒸気で蒸す調理法が一般的で、スープや具材と合わせて食べられていますが、シナモンや砂糖などで調理した甘いクスクスもあります。

ホブス

ホブスはモロッコのパンです。水を加えた小麦を丸く成型して平らな形に焼き上げるモロッコの主食ですが、一般的なパンと異なりバターが使われることはあまりありません。

自宅で作られたり、パン屋で購入することもありますが、自宅では生地だけを作り、それを近くの専門店に持ち込んで焼いてもらうこともあります。

スープなどの食材と食べる以外にも、サンドイッチとしても使用されます。

モロッコの代表的な料理

タジン

タジンは日本でも知られているモロッコ料理です。タジンは円錐の個性的な形をした「タジン鍋」によって調理させます。

砂漠の多いモロッコでは水は非常に貴重なもの。タジン鍋は加熱したときに生まれる水蒸気がふたの上で冷やされて再び水分となって鍋に戻るため少ない水分で調理することができるため、モロッコでは伝統的に使われてきました。

また、タジン鍋を使うと鍋が水滴によって密閉状態になるため、ハーブなどに使われる香りが逃げにくく、香りを閉じ込めて調理することができます。その他にも、少ない水分で調理するためビタミンが水に流失しにくい、油の使用料が少なくヘルシーであるなど様々なメリットがあります。

タジンには様々な具材が用いられますが、最も親しまれているのがジャガイモやニンジン、タマネギなどの野菜と羊肉を合わせて調理したもの。

羊肉は肩肉やすね肉などが使われますが、ゆっくりと調理するため、筋が多い部分でも柔らかく美味しく食べることができます。

ハリラ

ハリラはモロッコの伝統的なスープです。トマトベースで、牛肉や羊肉、骨、レンズ豆などが使われます。

イスラム圏には太陽が出ている間、断食を行う「ラマダン」という習慣がありますが、ハリラは非常に消化が良く、栄養もたっぷり含まれているため、日没後、食事をしてもよい時間に最初に口にする「ラマダンブレックファスト」に用いられます。

ハリラは家庭でも屋台でも食べられますが、屋台の場合にはデーツの実やはちみつ漬けのクッキーとセットになっていることもあります。

ビサラ

ビサラもモロッコに伝わる伝統的なスープです。レンズ豆が入っている点でもハリラと同じですが、ビサラにはトマトは使われません。

レンズ豆をフードプロセッサーで柔らかくしたものにスパイスが加えられたビサラはモロッコのおふくろの味と言われることもあります。

モロッカンサラダ

モロッコ料理のレストランなどでは前菜として提供されることが多いのがモロッカンサラダです。モロッカンサラダは野菜のサラダですが、トマトやタマネギ、キュウリなどの素材を小さな角切りにすることが特徴。それらの野菜をクミンなどで香り付けします。

バスティラ

バスティラはチキンの入ったモロッコ風のパイです。チキンをスパイスで調理し、シナモンなどを加えてパイ生地に包んで焼き上げます。伝統的にはハトが用いられますしたが、現在ではチキンが用いられることが一般的です。

パイ生地には砂糖が振りかけられていて、外側は甘く中はしょっぱいという独特の風味が魅力です。

ケフタ

ケフタはモロッコ風のミートボールです。

イスラム圏ではケフタは串に刺して焼いたミートボールを指しますが、モロッコの場合にはトマトソースを加えてタジンで煮込む調理方法が用いられます。スパイスがたっぷり加わっているため香り高く、ソースの中に卵を落として楽しむこともあります。

エスカルゴ

フランス料理と同じように、モロッコでもエスカルゴが食べられます。フランスではバターとパセリなどをソースにするのが一般的ですが、モロッコの場合にはスパイスが用いられます。

ミントティー

モロッコで飲み物といえばミントティー。日本で注文するミントティーとは異なり、フレッシュなミントと砂糖がたっぷりと使われています。

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