モザンビーク料理の概要
アフリカ大陸の南東部に位置する、モザンビーク。インド洋に面した、共和制国家です。
そんなモザンビークは、約400年にもわたってポルトガルの植民地でした。そのため、料理にもポルトガルの影響が色濃く表れています。
モザンビーク人の主食は、米やメイズ粉(白トウモロコシ粉)で作った「シマ」という食品、小麦粉で作ったパン、スパゲッティーなどです。
メインのおかずとには、チキン料理やシチューなどの煮込み料理、カレー、シーフードなどがよく食べられています。
調理法のバラエティーも豊富で食材(特にシーフード)も新鮮であることから、日本人をはじめ外国からの観光客の口にも合う料理が多いというのが、モザンビーク料理の特徴のひとつです。
よく使われる食材
米
モザンビークでは、米は主食のひとつです。
シーフードと一緒に炊き込んでリゾットのようにして食べたり、カレーと一緒に食べたり、シチューを添えて食べたりするのが一般的です。
トウモロコシ
モザンビークで米の次によく食べられているのが、トウモロコシです。
日本のように焼いたり茹でたりしてそのまま食べることは少なく、トウモロコシを乾燥させ粉にしたものを使って料理を作るのが一般的です。
特に後程説明する「シマ」という食品はよく食べられており、モザンビークの主食のひとつでもあります。
パン
米やトウモロコシほどではありませんが、モザンビークではパンもよく食べられています。フランスパンのようなハード系のパンが主流で、道端の屋台などで売られている光景をよく目にします。
パンはそのまま食べるよりも、チーズやハムなどを挟み、サンドイッチにして食べることが多いです。
キャッサバイモ
アフリカ全土で親しまれているキャッサバイモですが、ポルトガル料理の影響を受けているモザンビークでもよく使われている食材のひとつです。
周囲の国ではそのまま蒸して食べられることもあるキャッサバイモですが、モザンビークでは料理の材料として使うのが主流です。イモの部分だけでなく、葉の部分も食べられています。
チキン
モザンビークの肉料理でもっとも頻繁に用いられているのが、チキンです。
トマト煮込みにするほか、スパゲッティソースやカレーの具材にもよく使われています。
ビーフも食べないわけではありませんが、チキンが食卓にのぼる割合の方が圧倒的に高いという傾向があります。
ちなみにビーフはレバーをローストにしたり、モツの部分を煮込み料理にしたりして食べることが多いようです。
シーフード
モザンビークはインド洋に面しているエリアがとても広いという特徴を持っているため、シーフードが好んで食べられています。
アジやバラクーダ(オニカマス)などの魚はもちろんのこと、ロブスターやエビ、カキ、サザエ、カニなども頻繁に食卓に登場します。
また、ティラピアなどの淡水魚もよく使われている食材のひとつです。ティラピアは干物にしたものなどがよく売られています。煮込み料理の具材などにも使われているようです。
野菜
モザンビーク料理で使われている野菜はバラエティー豊富なのですが、特によく使われているのがトマトやキュウリ、タマネギ、カボチャなどです。
サラダにするほか、煮込み料理やスパゲッティソースなどにも使われます。
豆類
豆類もモザンビーク料理には欠かせない食材のひとつです。特にピーナッツは、さまざまな料理に頻繁に登場します。
ココナッツ
ココナッツミルクやココナッツの粉なども、モザンビーク料理にはよく登場します。
レモン
モザンビークのスープ料理などに添えられていることがよくあります。
トウガラシ
ザンビーク料理に欠かせないのが、このトウガラシです。後程説明する「ピリピリ」のベースとなる食材です。
オリーブオイル
オリーブオイルもモザンビーク料理には、なくてはならない食材のひとつです。
代表的なモザンビークの料理
シマ
モザンビークで主食のひとつとして親しまれているのが、このシマという料理です。シマの材料は、メイズ粉という白トウモロコシの粉です。
この粉をお湯と合わせて煮たあと、練り上げて作ります。マッシュポテトのような見た目の食べ物です。
ウサ
トウモロコシ粉を使って作るお粥です。モザンビークでは頻繁に食べられています。
ピリピリ
ピリピリは、モザンビーク料理になくてはならない調味料です。ベースとなっているのは、生のトウガラシ。
生トウガラシを細かく刻んだあと、レモン汁や酢、オイルを合わせつけこんで作ります。モザンビークではさまざまな料理に別皿で添えられています。
ピリピリ・チキン
ピリピリで味付けしたチキンを、炭火で焼いた料理です。バーベキューのようなイメージです。モザンビークを代表する郷土料理のひとつです。
ザンベジ・チキン
こちらもチキンのバーベキューです。ココナッツミルクで作ったソースにチキンを漬け込み、炭火で焼きます。
特にモザンビークのザンベジア州で食べられている料理です。
フランゴ・ア・アフリカーナ
こちらもチキンのグリルです。ニンニクやカイエンペッパー、ショウガ、レモン汁などにつけこんだものをグリルします。
フェジョアーダ
ポルトガルやその旧植民地でよく食べられているのが、このフェジョアーダです。
豆をチキン、ミートなどと一緒に煮こんだ料理です。
シチュー類
シチュー類もモザンビークではよく食べられています。特に「Cariu Ameindoim」というココナッツの粉とピーナッツの粉を混ぜて作るシチューは有名です。
カリル
カリルとは、カレーのことです。
モザンビークは、バスコ・ダ・ガマのインド航路だったこともあり、カレーは古くから食べられています。
ピーナッツなどの豆を用いたものや、チキンカレー、シーフードカレー、オクラカレー、ココナッツミルクを使ったカレーなどがよく食べられています。
スパゲッティー
ランチによく食べられているのが、スパゲッティーです。少し粘り気が出るくらいまでしっかりと茹でるのが、モザンビーク流です。
マタパ
キャッサバの葉やピーナッツ、シーフード、ココナッツミルクなどを煮こんだシチュー料理です。モザンビークでは、米と一緒に食べるのが一般的です。
バジア
豆類やタマネギなどを、ベーサン粉(チックピー粉)を使った生地に包んでフライにした料理です。コロッケのようなイメージです。
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