ニジェール料理の概要
西アフリカに位置する、ニジェール。国土の3分の2がサハラ砂漠に覆われた、内陸国です。
ニジェールは、世界の中でもトップクラスに気温が高い国なんです。3月から5月にかけては、気温が40度を超えるのが普通なんですよ。
そんなニジェールでは、いったいどのような料理が食べられているのでしょうか?
ニジェールで主食として食べられているのは、「ミレット」と呼ばれているキビやヒエ、アワなどの雑穀や、トウモロコシ、キャッサバイモ、ヤムイモ、ライスなどです。
メインのおかずとして頻繁に食べられているのは、シチューなどの煮込み料理です。ニジェールに暮らす人々のおよそ80%がイスラム教ですので、宗教上の戒律で禁止されている豚肉は食べられていません。
その代わりに、ラムやマトンなどがよく食べられています。
シチューには、トマトやピーナッツなどを材料にしたものが多い傾向にあります。また、味付けには大抵トウガラシを使用しており、スパイシーで辛味がある料理が多いのが特徴です。
では、早速ニジェール料理でよく使われている食材と代表的なニジェール料理をご紹介したいと思います。
よく使われる食材
ミレット
ニジェールで主食として食べられているのが、ミレットです。ミレットというのは、雑穀全般のことを指します。特に、ニジェールでは「トウジンビエ」がよく食べられています。
そのまま食べるわけではなく、このトウジンビエを臼などで挽いて粉にしてからお湯と混ぜてよく練り上げ、「トウ」という餅のようなものを作って食べるのが一般的です。
トウモロコシ
ニジェールでは、トウモロコシも主食として食べられています。
日本のように茹でてそのまま食べるということはあまりなく、トウモロコシを乾燥させてから粉にして「トウ」にしたり、薄いパンやクレープのようにして食べることもあります。
イモ類
キャッサバイモやヤムイモなどのイモ類も、ニジェールでは頻繁に食べられています。
トマト
ニジェールでは、トマトがよく食材として使われています。ソースにしたり、煮込み料理にしたりして食べるのが一般的です。
オクラ
トマトと同じように使われているのが、オクラです。ニジェールでは、シチューやソースなどにしてよく食べられています。
ピーナッツ
ピーナッツも、ニジェールではソースやシチューなどに使われることが多い食材のひとつです。
肉類
ニジェールで暮らしている人々の約80%がイスラム教徒ですので、豚は不浄のものとして忌み嫌われています。豚肉が食卓にのぼることは基本的にはありません。その代わりに食べられているのが、牛肉とラム、マトンなどです。チキンやハトの肉なども食べられています。
炭火焼きのほか、シチューなどの煮込み料理にするのが一般的です。
トウガラシ
ニジェール料理の大半は、スパイシーで辛味があります。トウガラシを使う場合が多いようです。
ニンニク
トウガラシと同様にニジェール料理でよく使われているのが、ニンニクです。ソースや煮込み料理などによく用いられます。
代表的なニジェールの料理
トウ
トウは、ニジェールで主食として食べられている料理のひとつです。ミレットの一種であるトウジンビエを臼などで挽いて粉にし、お湯と混ぜて餅のように練り上げて作る料理です。
ミレットだけでなく、トウモロコシやキャッサバイモ、ヤムイモなどの粉などで同じように作るものも、同様に「トウ」と呼ばれています。基本的にシチューなどをかけて食べます。
シンカファ
シンカファは、トウに似た料理ですが、材料はライスです。
ライスを炊き練り上げて、餅のようにした料理です。ニジェールではトウと同じく、主食として親しまれています。シチューやソースなどをかけて食べます。
クスクス
クスクスとは、パスタの一種です。
「世界でもっとも小さなパスタ」とも呼ばれており、粒状なのが特徴です。最近では日本の多国籍レストランなどでもたまに見かけるようになってきましたので、食べたことのある方もいらっしゃるかもしれませんね。
クスクスは一般的に、「デュラム」と呼ばれている小麦粉から作りますが、ニジェールでは小麦粉のほか、トウモロコシ粉やライスの粉などで作ることも少なくありません。こちらもトウと同様に、シチューなどをかけて食べるのが普通です。
アチェケ
アチェケもニジェールでは主食として食べられています。材料は、キャッサバイモの粉。これを練って炊いたものです。
メアー
メアーとは、ニジェールでよく作られているトマトベースのシチューのことです。ビーフやマトン、ラムをメインに、タマネギなどを入れて煮込んで作ります。トウやクスクスにかけて食べるのが一般的です。
ゴンボソース
ゴンボソースも、ニジェールではよく見かける料理のひとつです。オクラを材料に使った、粘り気のあるソースです。トウやクスクスと一緒にいただきます。
ゴロ(プカ)
ゴロも、ニジェールではよく食べられているシチュー料理のひとつです。場合によっては、「プカ」とも呼ばれています。材料は、バオバブという植物の葉です。
タッタバラ
タッタバラは、ニジェールでよく食べられている肉料理のひとつです。材料は、ハトの肉です。ハトの肉を炭火焼きしたもので、屋台などでも売られています。
ナマ
ナマは、牛肉やラム、マトン、そしてそれらのモツなどを炭火で焼いたものです。ニンニクやトウガラシ、塩などをつけて食べるのが一般的です。
ニジェールでは頻繁に食べられているメインディッシュのひとつです。
ダンブンダコプト
ダンブンダコプトは、ライスで作ったクスクスと茹でたワサビノキ(モリンガ)の葉をあわせた料理です。ニジェールでは、頻繁に食べられています。
マサ
マサは、ニジェールで朝ご飯や軽食としてよく食べられている料理です。材料は、ライスの粉です。ライスの粉で作った生地を、油で揚げたパンの一種です。
トウガラシやニンニクなどで作ったソースなどをつけていただくのが一般的です。
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