「トルコの料理」東西の食文化が混じ合う

トルコ料理

トルコ料理の概要

世界三大料理の一つに数えられるトルコ料理は、食べたことはないけど名前だけは聞いたことが有るという方も多いのではないでしょうか。

現在東ヨーロッパと西アジアにまたがるトルコですが、歴史的には中央アジアからヨーロッパ南東部・アフリカ大陸北部を擁する大帝国でした。

それだけに食文化も東西の食文化が混じ合わさり、様々な文化にルーツがありつつも、他の国にはない独特な料理文化が形成されています。

よく使われる食材

トルコは中央アジアにルーツを持つ国なので、他の中央アジアの食文化と同じく肉料理は羊を大変重宝しています。

トルコ料理では羊は肉を取るだけでなく、内臓も含めて頭から爪先まで全て食材になり、骨もスープや煮物のダシになる、捨てる所のない食材です。

乳製品

羊の乳を入手できていたからか、乳製品を多用するのもトルコ料理の特徴でしょう。

前菜としてチーズは欠かせませんし、温かい肉料理にはバターを使用することが多いです。

乳製品の中でもヨーグルトはヨーロッパではなくトルコが発祥の地と言われており、食材と言うよりは調味料として、様々な料理の味付けに使われています。

海産物

大帝国時代のトルコは地中海・黒海・エーゲ海と海に接している地域も多かったので、海産物を使った料理も少なくありません。

特にムール貝やカタクチイワシ、サバやスズキを使った料理が多いです。

野菜

トルコ料理で使われる野菜には、トマトやナス、きゅうりと言った夏野菜が多いです。

豆類もスープや煮物の具材として、ペースト状にしてディップソースになど、様々な用途に使用されます。

また、料理に砂糖をあまり使わないと言う特徴もあるので、甘味付のためにタマネギがたっぷりと使われる料理も多いです。

香辛料

香辛料などにより香りがしっかりと立つ料理が多いのも特徴でしょう。

コショウやクミン、コリアンダーと言った中央アジアでよく見るスパイスが使われますが、ミントやイタリアンパセリのようなヨーロッパ地方のハーブを使用する料理も多いです。

代表的なトルコ料理

ドネルケバブ

日本で最も有名なトルコ料理と言えばドネルケバブでしょう。

ドネルは回転を意味する単語で、ケバブはローストと似た意味で食材を焼く料理の総称です。

焼いているのは一つの肉塊ではなく、スライスした上で下味をつけた肉になります。

垂直に立った串をグルグルと回しながら串に刺さった肉をローストし、焼けた部分を削ぎ落として提供すると言う独特な調理風景は、印象に残る方も多いでしょう。

大きな肉の塊を整形した時に出るクズ肉でも作ることができるので、屋台料理としても歴史のある料理です。

屋台料理としては削ぎ落とした肉をそのまま食べるのではなく、ピタパンと呼ばれる中が空洞になった平べったいパンに野菜と一緒に詰める形で提供されます。

イズミル・キョフテ

トルコの肉料理ではロースト系のケバブ料理が比較的人気が高く種類も多いですが、ひき肉を使った料理であるキョフテも少なくありません。

イズミル・キョフテはトルコの西海岸に有るイズミール地方で生まれたひき肉料理です。

羊のひき肉に玉ねぎを混ぜて捏ねたタネを、一旦フライパンで焼き目をつけて、その後ジャガイモやしし唐辛子と言った付け合せと一緒にトマトスープで煮込む料理になります。

言ってしまえば羊肉の煮込みハンバーグなので日本人とも馴染みやすい味をしており、トルコへ旅行に訪れた日本人観光客にも大人気のメニューです。

・ケシケキ

トルコの歴史的な伝統料理として、ユネスコでも無形文化遺産として認定された料理がケシケキです。

たっぷりの水で麦をコトコトと長時間煮込む、所謂麦粥の一種になります。

他の麦粥と違う点と言えば、麦を煮込む時に一緒に鶏のささみを煮込むことと、仕上げに焦がしバターをかけることでしょう。

ケシケキは結婚式などの祝い事や、宗教行事の時に食べる料理と言われています。

レヴレッキ・ウズガラス

レヴレッキは魚のスズキで、ウズガラスが塩焼きの意味。

名前の通りスズキを薄味の塩焼きにした料理で、レモンやルッコラ・タマネギが添えられて出てきます。

非常にシンプルな魚料理ですが、トルコの魚料理にはこうしたシンプルで余計な手を加えないものも多いです。

ハムシィ・ピラウ

トルコの魚料理にはシンプルに焼いたり揚げたりと言った料理が多いですが、黒海周辺ではハムシィと呼ばれるカタクチイワシが多く獲れるので、シンプル過ぎない料理も当然存在します。

ハムシィ・ピラウもその一つです。

米と一緒にタマネギ・ニンニク・松の実をバターで炒めたあと、その上にカタクチイワシを敷き詰めて炊き上げる、イワシのピラフです。
黒海周辺ではイワシは非常に人気が高く、ハムシィ・ピラウは家庭でもレストランでも提供される大人気メニューになります。

メルジメッキ・チョルバス

多くの日本人にとって味噌汁は格別なソウルフードとも言える汁物ですが、そう言った汁物はトルコにもあり、それがメルジメッキ・チョルバスです。

トルコには様々なチョルバス(汁物)がありますが、メルジメッキ・チョルバスはその中でもレンズ豆を使用したポタージュスープになります。

白ワインでレンズ豆やタマネギをじっくり煮込み、その後ミキサーなどで滑らかにして更に煮込んで作る、手間のかかるポタージュスープです。

優しくクセのない味をしていて栄養満点で、トルコで生まれ育った人々に最も愛されているチョルバスと言えるでしょう。

ドンドゥルマ

トルコ料理で最も知名度のある料理がドネルケバブなら、最も知名度のあるスイーツはドンドゥルマでしょう。

非常に強い粘り気があるアイスクリームで、トルコ風アイスと言う名前で日本でも一時期ブームになりました。

サーレップと言う植物の塊根の粉末がその粘り気の源で、羊の乳に砂糖とサーレップを入れて煮詰め、冷え固まった後に丹念に練って作られます。

トルコは暑い地域が多いので、すぐ溶けてしまわないようにと工夫のもとに生まれたアイスクリームです。

基本はミルク味ですがチョコレートやコーヒー味のドンドゥルマも販売されています。

餅のような粘りは独特の面白さがありますが、その粘りの強さから喉に詰まる恐れもあるので、ドンドゥルマを食べる際には水の用意が欠かせません。

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