「バチカンの料理」イタリアや法王の出身国の影響が強いです。

バチカン料理

近頃ではローマ法王が日本を訪れたこともあってバチカン市国について少しでも耳にしたことがあるという方は少なくないのではないかと思います。

そんなバチカン市国ですが場所はどこにあるのかというとローマ市内にあります。つまり、イタリアの首都の中にバチカン市国が独立して存在しているわけですが、そんなバチカン市国はキリスト教ローマカトリックの総本山という極めて神聖な位置づけを持っています。

バチカン市国ということでそこにローマ法王が住んでいるというのは皆さんご存知だとは思いますが、そこでどのような食文化が形成されているかについてはご存知でしょうか?今回はそんなバチカン市国の料理について紹介しますがやや難解になるかもしれないことをご了承ください。

バチカン料理の概要

キリスト教でもかつては食にまつわるタブーというものは広く存在していたようですがそれも昔の話で、今ではよほど厳格なキリスト教徒でない限りタブーは存在しないと言われています。

ただし、ミサ(キリスト教における礼拝)に使われるパンとワイン(それぞれイエスキリストの肉と血を象徴している)については種無しパンであること、ワインについては原則として1888年のバチカン博覧会で金賞を受賞したVino de misaを使うことが求められます。

料理については概してイタリア料理が最も近いと言われることが多いです。それもそのはずで、事実としてバチカン市国はイタリア国内のしかも首都であるローマ市内に位置しており、立地関係としてイタリア料理の影響が強いことに納得がいきます。

そのため、バチカン市国内でもイタリアと同様にパスタやピザなどといった料理を味わうことができます。

しかし、実際にはバチカン料理には明確な定義がなく、ローマ法王が食べる料理を加えると実際にはイタリアに限らず多国籍な料理が食べられていることになり、例えば現在のローマ法王であるフランシスコ氏についてはアルゼンチン出身なのでエンパナーダなど、アルゼンチンに由来する料理もバチカン市国の食文化の一角を担っていることになります。

このような経緯でドイツやポーランドなどに由来する料理もバチカン市国に入ることになりました。

最後に、バチカン市国を護衛しているスイスガードと呼ばれるスイス人傭兵により、スイス系の料理もまたバチカン市国の食文化の一角を担っています。

バチカン市国の人口800人の内、スイスガードが100人前後を占めるのでスイス系の料理もそれなりの強い影響力を持っていると言えるのではないでしょうか。

つまり、端的にまとめればバチカン料理はイタリアや法王の出身国、そしてスイスガードにより文化横断的な食文化をもとに形成されているということになります。

バチカン料理でよく使われる食材

これまでにバチカン料理は文化横断的な側面があるということが分かりましたが食材についてはどうなのでしょうか?

小麦粉

先述したようにパンはイエスキリストの肉を象徴しているため、ミサにおいては絶対に欠かすことのできない食べ物であり、それ以外の場面においては主食でもあります。

ですから小麦粉もまた欠かすことのできない食材と言って過言ではありません。また、パン以外でもパスタなど、他の主食にも活用される食材です。

オリーブ

イタリアをはじめとする地中海沿岸国の料理においてオリーブは欠かすことのできない食材です。イタリアもまたそんな地中海沿岸国で、オリーブの生産もさかんです。

また、バチカン市国はイタリアの内部にあり、先述したようにイタリア系の料理も流入しているのでその過程でオリーブをよく使うことになります。オリーブ油や漬物として使われることが多いです。

トウモロコシ

トウモロコシは主にポレンタと呼ばれるスイス系の料理で食べられる主食に利用されます。ここで利用されるトウモロコシはあらかじめ粉に粉砕された状態でマッシュにします。

じゃがいも

じゃがいももまた主食として重宝される食材になっており、煮たり団子状にしたりして利用されます。特にスイスガードの食べるスイス系の料理によく使われる食材です。

イタリアでも米食文化はあり、ここバチカン市国においても存在します。主食で利用するというよりはコロッケなどのおかずとして利用されることが多いです。

肉類

肉類はバチカン市国内の料理のカテゴリーを問わず、多用されている食材です。とりわけスイスガードの食べるスイス系の料理ではソーセージも多用されています。

野菜類

イタリアでは野菜の生産も盛んで、バチカン市国もその恩恵にあやかる形になっています。また、イタリア国内にある法王の邸宅にもカステルガンドルフォと呼ばれる農園があり、そこでも野菜が栽培されています。そのため、料理のカテゴリーを問わず、野菜もふんだんに利用された料理が多いです。

代表的なバチカン料理

それでは最後に代表的なバチカン料理について具体的に紹介していきます。バチカン料理とは言っても先述したようにイタリアや法王の出身国、そしてスイスガードにより文化横断的な性格を持っており、その点に改めて留意していただければと思います。

ミネストローネ

野菜と豆のスープで元々はイタリアに由来する料理なのですがバチカン市国でも同様に食べることができます。

スップリ

いわゆるライスコロッケで、これも同様にイタリアに由来した料理になります。

スパゲティ料理

バチカン市国でもイタリアと同様にスパゲティ料理の種類は豊富で、代表的なものだとスパゲティアッラカルボナーラなどがあります。

リゾット

これもイタリアに由来した料理ですがvatican cookbookに言及されているものの中にはウナギの燻製のリゾットというあまり耳慣れないようなリゾット料理もあります。

パぺヴォ―ドワ

こちらはスイスに由来した料理で、ソーセージと煮たジャガイモを一緒に食べる料理になります。

エンパナーダ

法王が食べる料理で言えば現在のアルゼンチン出身のフランシスコ法王の食べるエンパナーダも当てはまります。エンパナーダは南米で広く食べられている肉を包んだパイになります。

コメント