「イエメンの料理」オスマン帝国時代のトルコ料理の影響を受ける

イエメン料理

イエメン料理の概要

イエメンはアラビア半島の南端にある国です。ここでは独特の食文化が作られており、時に他の中東料理とは異なるという意見もあるくらい傾向の異なる面もあります。

そんなイエメン料理の特徴ですが、オスマン帝国時代の影響を大きく受けトルコ料理に似た傾向を持っています。

鶏肉や羊肉が頻繁に食べられ、魚介類も食べられます。他の中東エリアで食べられているチーズやヨーグルトはイエメンにおいてあまり一般的ではありません。

ただ、乳製品としてはバターミルクや乳製品から作られる油であるギーやセムンが使われています。

食事のスタイル

食事のスタイルとしては主に床や地面で食べることが多く、トルコ料理のように夕食よりも昼食に重きを置いているスタイルです。

朝食は、基本的に温かいものを食べ、紅茶やコーヒー、豆類、卵、焼いた肉、パンなどを食べます。また、羊や牛の肝臓から作られた珍味が出されます。

昼食は先ほどもお話しした通り、一日の食事のメインであり夕食以上に充実しています。
肉類が中心でパンなども大量に出されます。この時に様々な具材の入ったシチューやサルタなどが出されます。

夕食は簡素で、朝食の様な感覚で食べられることも少なくありません。

これらの料理を作るキッチンですが、多くの過程に単ドールと呼ばれる丸い年度のオーブンが置かれており、インドのナンを作るような窯の様な形をしています。

よく使われる食材

よく使われる食材として、肉や乳製品、野菜、豆、スパイス等が挙げられます。

肉類

肉は鶏肉やヤギ、子羊などが主に食べられ、牛肉も消費されていますが、豚肉は禁忌とされています。これは各中東諸国と類似している点です。

バターやチーズなどはほとんど利用されず、その代わりにバターミルクと呼ばれるバターの手前にできる乳飲料を飲用や料理に利用してます。

油脂は植物油の他にインドの影響を強く受けたギーと呼ばれるバターを煮込んで調製された油を使っています。

直接バターを使わないもののバターの製造前後の食品を食材として積極的に使っているのが特徴です。

野菜

野菜としてはトマト、玉ねぎ、ジャガイモが主に使われます。

他の中東諸国ではここにナツメヤシなどが加わりますが、そういったことはなく、主にこれらの食材利用されます。

豆類

豆類は主にレンズ豆とソラマメで煮込みやサラダなどに用いられます。

他の中東エリアはエリアはひよこ豆なども使われるのですが、イエメンではこの2つがメインであり、他の国とは異なった傾向です。

スパイス

スパイスもよく使われます。

アニス、唐辛子、クミン、コリアンダー、ターメリック、フェヌグリーク、ミント、フェンネルシード、ジンジャー、カルダモンなど多彩です。

さらにそれらをミックススパイスとして用いるなど、香辛料の扱いに慣れた料理と言う側面もあります。

また、ブラッククミンはパンなどに混ぜて焼くことも少なくありません。

代表的なイエメン料理

サルタ

サルタは国民食と呼ばれており、これはシチューの一種で肉やフェヌグリーク(スパイスの一種)を水に漬けペースト状にしたもの、そしてサハーウィク(唐辛子、トマト、ニンニク、ハーブをベースにして作成されたサルサソース)を加えて煮込んだ料理となっています。

このサルタは様々な食材が使われており、米やイモ、卵、各種野菜などが用いられています。

オグダ

オグダも国民食として認知されており、これもシチューの一種で羊肉、鶏肉、魚肉などの肉類を細かく刻んだ後トマト、ニンジン、ジャガイモ、ズッキーニなどを含む様々な野菜とともに煮込んで作ります。

シャクシューカ

トマトソースと肉やピーマン、玉ねぎを煮込んで卵とじのようにした料理です。

ラホ(ラホーハ)

薄いクレープの様なパンでフライパンなどで焼かれて作られます。

タミーズ

ラホ(ラホーハ)と形が似ていますが、それよりも厚みがありパン生地のピザの様な雰囲気があるパンです。

クバネ

酵母パンでしっかりと覆われた容器に入れて低温で焼いて砂糖、蜂蜜、またはブラッククミンなどを入れて作られます。

マラワハ

パンケーキの様なイエメンのパンで、ギーやはちみつなどパンケーキに似た食べられ方をすることも少なくありません。

ビント・アル・サーン

イエメン料理の甘い蜂蜜ケーキです。

バクラヴァ

マンゴー、バナナ、ブドウなどの水菓子、みじん切りナッツを詰めたパイ生地のお菓子です。

ジャレビ

ジャレビは小麦粉の生地を丸くし、プレッツェルのようにしたものを揚げてシロップなどをかけたお菓子です。

ハルヴァ

小麦粉の生地にはちみつなどを混ぜて柔らかく調理したソフトクッキーの様なお菓子です。

マゾブ(マリキア)

バナナとパンを引いたものを混ぜてナッツ類やはちみつなどを加えヌガーのようにしたお菓子になります。

飲み物

シャヒハレーブ(ミルクティー)、紅茶(カルダモン、クローブ、またはミント)、コーヒー、Karkade(乾燥ハイビスカスの花の清涼飲料水)、Naqe’e Al Zabib(冷たいレーズン飲料)、およびdiba’a(スカッシュネクター)、マンゴーとグアバのジュースなど充実しています。

お茶は、朝食、昼食後(お菓子やペストリーと一緒に)、夕食と一緒に消費されます。またフレーバーティーとしてよく飲まれており、人気の香味料には、カルダモンとミントの入ったクローブが含まれます。

アルコール飲料は、文化的および宗教的な理由から伝統的に飲まれませんが、外国人向けに購入することは可能となっているため、やや緩い傾向にあります。

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